ゴー宣DOJO

BLOGブログ
高森明勅
2012.7.16 06:40

靖国神社→明治神宮→ゴー宣道場

7月13日は靖国神社の「みたままつり」の初日。

長女と午後5時頃、出掛けた。

神門をくぐると奉納されたボンボリが飾られている。

首相経験者では小泉、安倍、麻生3氏が奉納されていた。

小林よしのりさんの「節電せよ〜」のボンボリは、娘に大ウケ。

「小林さんやるねー」なんて喋っていると、すぐ側に元海上保安官の一色正春さんがいるのに気がついた。

「一色さんじゃないですか。お久しぶりです」と声を掛ける。

ところが、何だか微妙な表情。

「これ、家の長女です」と娘を紹介すると、やっと表情が緩んだ。

「さっきから気がついていたんですが、声を掛けていいか悩んでました。お嬢さんだったんですね」とおっしゃる。

どうやら、あらぬ誤解をされていたようだ。

別れた後、
「気がついて良かったよ。そうでなかったら、誤解されたままになるところだった」と娘に言うと、これまた大ウケ。

その後、境内で見知った顔を見かけると、こちらから先回りして娘を紹介したのは、言うまでもない。

例年だと長男や次男も一緒だから、妙な誤解を受けることはなかった。

これからも、長女だけ連れている時は、気をつけないと。

勿論、本物の愛人を連れている時は、もっともっと気をつけないと(もし、そんな時があれば、だが)。

翌14日、明治神宮参集殿で明治聖徳記念学会主催の明治天皇崩御百年・明治天皇御生誕百六十年を記念した
公開シンポジウム「明治天皇とその時代」。

基調講演は、京都大学の伊藤之雄教授「明治天皇とその時代」と、國學院大学の武田秀章教授「神道史から見た明治天皇」。

コメンテーターは、宮内庁書陵部に勤務して昭和天皇紀の編纂に携わっていた大正大学の堀口修教授と、
国際日本文化研究センターのジョン・ブリーン教授だった。

伊藤氏の精密な議論で、明治天皇を「専制君主」と見るかつての有力説が、完全に過去のものになったことを、
改めて確認出来た。

武田氏は「祭り主」「農業王」「和歌の王」に分けて分析され、興味深かった。

イギリスの研究者は、明治憲法下の天皇を、ドイツよりイギリスの立憲君主制に近いと捉えている、
とのブリーン氏の指摘も有益。

終了後、網谷明治神宮権宮司やブリーン氏、武田氏などにご挨拶。

思いもよらず、近頃『絵画と聖蹟でたどる明治天皇のご生涯』(新人物往来社)を刊行された打越孝明氏から、
声を掛けて頂いた。

ちなみに、明治天皇のご命日の7月30日には、明治神宮で明治天皇百年祭が厳粛に斎行される。

更に次の15日、第27回ゴー宣道場。

ゲストは、参議院議員の林芳正氏。

成熟した政治家の安定感というものに、初めて接することが出来た気がする。

濃密なやり取りが続いたにも関わらず、会場の緊張感が途切れない。

参加者のレベルの高さを感じさせる。

最後の中学1年生の質問も良かった。

控え室に戻ると、林議員も満足そうで何よりだった。

小林よしのりさんはじめ師範も皆さん、ゴー宣道場ならではの議論が出来た、と喜んでおられた。

但しアンケートに、初参加の人が「高森師範が意外に明るいので驚いた」とか書いてあったのは、ややショック。

俺はそんな暗い人間じゃねえ!

次のテーマは…おっと、いつの間にか変更してる。

我が家にはテレビはないし、私自身は、ネットもほとんど覗かない。

たまにテレビに出演したり、ネットに動画が流れても、本人は殆ど見ていないのが実情だ。

師範として参加する資格があるか、すこぶる心許ない。

でも皆さんの議論に学びながら、マスコミにもネットにも縁遠い「稀少な」立場から、何か発言してみよう。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

次回の開催予定

INFORMATIONお知らせ